アメリカの中央銀行にあたるFRBは、18日に開いた金融政策を決める会合で、4年半ぶりに政策金利を引き下げ、利下げ幅を通常の倍となる0.5%にする決定をしましたね。
インフレ抑制に向けて高い政策金利を続けてきたアメリカの金融政策は大きな転換点となります。
では、この利下げで株式市場にどのような影響があるのか解説していきたいと思います。
この記事は以下の人におすすめ
①アメリカの利下げが株式市場にどのような影響があるのか知りたい方
目次
FOMCで利下げした理由
パウエル議長の会見から読み解く
- FebWatchの予想確率は0.25%の利下げが57%、0.50%の利下げが43%であり、0.25%が妥当と予想されていましたが、パウエル議長の会見を見る限り、0.25%の利下げで十分だが、7月に利下げしなかった分を加味して、0.50%の利下げに踏み切ったと感じました。
- パウエル議長は今回の利下げ幅を「後手に回らないという我々の決意」と表現し、「新しい利下げペースと考えるべきではない」とも述べています。
〇〇ショックに対する利下げではなく、ショックを起こさないための利下げが企図されていることがわかります。
FOMCの要点
- 4年半ぶりに政策金利を0.5%引き下げる
- 年内に、さらに追加利下げを行う見通し
- 2025年末は、3.25%ー3.50%の見通し
- 2026年末は、2.75%ー3.00%の見通し
利下げと株式市場の関係
金利と株価はシーソーのような関係
一般的に
金利が上がると株価を下押しする要因となり
金利が下がると株価を押し上げる要因となる
バブル崩壊や〇〇ショックに利下げの効果があるのか?
既に形成された「経済のひずみ」に対応する場合は、利下げしても株式の浮揚効果はない。
ITバブル
インターネット、モバイルでのインターネットに対する期待が高まりすぎて、IT企業に対する過剰融資が経済のひずみとなった
リーマンショック前
好景気を背景に住宅ローンの融資姿勢が緩んで、信用度の低い家計にも貸し込んだという経済のひずみ。いわゆる「サプライムローン問題」
既に形成された「経済のひずみ」ではなく、足元で起こっているリスク要因に対応する予防的な利下げは株式を浮揚する。
※SBI証券の記事を基に作成(2000年以降のケースを検証)
今回の利下げのパターンは?
インフレの沈静に伴う、予防的な利上げに近い
- 既に形成された「経済のひずみ」は特に見当たらない
- 企業の設備投資に行き過ぎは見られない
- S&P500指数のPERは高めだが、「経済のひずみ」というほどではない
今回の利下げはどのような影響が?
- 日米金利差の縮小で円高・ドル安が進む
- 輸出企業の収益が下がる可能性がある
- 輸入品が安くなる可能性がある
- 日米株価は同方向に動く傾向
今後の注視するポイント
- 米利下げ後、半年以内に景気後退入りなら日米とも株安の傾向
- 米利下げ後、半年以内に景気後退回避なら日米とも株高の傾向
- 大統領候補の支持率(ハリス氏優勢)
- 日銀の年内における追加利上げの有無
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